<2022(令和4年)2月22日(火)、朝日新聞13版S 24面>
2月22日は毎年、「猫の日」、
特に今年は2022年2月22日、2022年が付くので「スーパー猫の日」と言うそうです。
朝日新聞では、第24面の科学欄にネコに関する記事が2つ出ていました。
一つ目の記事は、「腎臓の薬もうすぐだニャン」、
二つ目の記事が、「人の振る舞い気にしニャイ」。
<一つ目>
「腎臓の薬もうすぐだニャン」は東京大学の宮崎徹教授(免疫学)のネコの腎臓病の研究の記事。
ネコを腎臓病から救う薬の開発プロジェクトがコロナ禍の影響で一旦は止まっていたが、多額に寄付が集まり再び始まったという記事。
血液中の老廃物やゴミの清掃を促す作用があるたんぱく質「AIM」を使った猫の腎臓病を治療する薬の開発。
宮崎教授は今年の4月からAIM医学研究所を設立して、最短で来年、2023年に承認申請すると載っていました。
そのため宮崎教授はこの3月で東京大学を退職し、「AIM」を使った薬の開発に専念し、研究費については、今後も寄付を募っていかれるそうです。
「動物にも人間にも貢献できたらいいと思います。」と言う宮崎教授の研究へのブレない意思に感銘しました。
<二つ目>
「人の振る舞い気にしニャイ」は、京都大学の千々岩眸(ひとみ)さん、現在は・大阪大学の特任研究員をされているそうです。
千々岩眸さんは、ネコやイヌなどのコンパニオンアニマルが、人の行動や社会をどう認識しているかの研究が紹介されていました。
コンパニオンアニマルは人と生活を共にしている動物という意味だそうです。
飼い主が不利益を被っている状況で、ネコがどう振る舞うかを調べた研究です。
飼いネコ36匹を集めて実験されたそうです。
<実験方法>※私が箇条書きにしました。間違っているかもしれません。
①ネコが飼い主とその左右に座った二人と向き合う。
②飼い主が蓋つきの容器を持っている。
③飼い主が蓋をなかなか開けられないしぐさをする。
④飼い主がAさんに助けを求める。
⑤Aさんは蓋を開けるのを手伝ったり、助けを拒んだりしたりする。
⑥その後、まったく手伝ったり拒んだりしていないBさんと同時に「せーの」でネコ用おやつを差し出す。
⑦偏りがないように、AとBの役割や左右の配置を入れ替えたりして、各ネコと4回ずつ実験する。
<結果と考察>
○ネコは手伝った人、拒んだ人、関係ない人それぞれにほぼ等しく向かう傾向がある。
○今回の実験の条件では、ネコは飼い主が冷たい仕打ちを受けていても気にしていない。
実は千々岩さんらは、ネコの成果を発表する6年前、イヌで同じ実験をしています。その結果、イヌは、飼い主に冷たい仕打ちをした人を避ける傾向が見られたそうです。
千々岩さんはネコについて「イヌと同じか、まったく気にしないか、という両極端な仮説を立てて実験しましたが、見事に気にしませんでしたね」と話す。
因みにこの実験は、論文にまとめる際、ネコは「差がなかった」というデータだったため、投稿先に理解してもらうのが難しかったと紹介されていました。